【読んでみた】「LGBTQ+のパートナーシップ・ファミリー・ 子ども ~コミュニティにおける理解とサポート」 面白くて平和にちかづける予感。
雑誌『コミュニティ』特集より。(2020年)
座談会「LGBTQ+のパートナーシップ・ファミリー・子ども ~コミュニティにおける理解とサポート」
社会的子育てに関わるにあたって、自分になにができるんだろう? いるだけでいいのかも、と思いつつ、 自分が関わりたい気持ちの背景、意味みたいなことについて、 手掛かりをえたくて読んでみた。
やっぱ、たぶん、 マジョリティとマイノリティのマージナルなところにいるから、 つないでみたいのかもね。
と同時にあまのじゃくでアンチ! マジョリティ!的な思考にもなりがちだけれども^^;
でもほんとはどっちも尊重されたらいいよね と思う。
プロセスとしてマイノリティに重点置こうよ、ということなのかな。
そして多分一番言いたいのは、
マジョリティこそ問われてみなよ、
ということ。自分もぐるぐるし続けるんだろね~。
◆話者
三部倫子(石川県立看護大・社会学)
神谷悠介(中央大・社会学)
石丸径一郎(お茶の水女子大・臨床心理学)
石井井クンツ昌子(お茶の水女子大)
◆座談会テーマ、「家族」じゃなく「ファミリー」: 伝統的家族イメージにとらわれない試み^^
◆子育て関係!
・友達のゲイから精子をもらって子育てするビアンカップルの例( 日本)
子どもからみた親の理解は?
→(日本の例)
①一人はお母さん、もうひとりはママ
②産みの親が「ママ」「お母さん」、パートナーは、あだ名( 産みの親の方が母アイデンティティが強い)。
(アメリカの例)お母さんの車の色で、 イエローママとブルーママ。(水平な感じがいいかも)
*あだ名で呼ばれるっていいかも、 役割名で呼ばれるのではなくて。親側がどう呼ばれたいか? ということもあるのかな。私はなんとなく、 役割で呼ぶより名前で呼ぶほうがいいなと思って、 意識的に親のことを名前で呼ぶけど、昔の名残? でお母さんとかお父さんとか呼ぶこともある。
それはそれで悪くないんだけど。
名前で呼ぶときのほうが一人の人間として接している感じ。
・同性カップルで子どもを育てることに抵抗がある人は、 子どもに悪影響があるのではというが、 1980年代からの研究の積み重ねあり。 アメリカの社会学ではゲイやレズビアンの親の方が、成績が良い、 社交性高い、情緒的安定、 ジェンダー平等の考え方が強いなどが報告されている。
*どっちがいいとか悪いとかいうのもなんだけどなぁ。。 ムスリムの友達にコミュニティ子育ての話をしたときは、 男性の親の役割、 女性の親の役割が子どもに伝わらないんじゃない? 的なことを言われた。
女性らしさ、男性らしさがそもそも要るの? と思うけど、実際この社会の中でそれはある、わけで、でも、 ほんとにある?
それぞれの役割って何? と聞いてみても良かったな。でも喧嘩みたいなことはしたくない。 。
つい自分の感覚が正しいと思いがちだけど。 それはマイノリティ側を包摂している気分になってるだけ? あぶなげ?
・日本だと、ゲイやレズビアンなどによる子育てに対して、 子どもがかわいそうといメディアの見せ方があるけど、 アメリカだと、素敵な子だ!というようなメッセージ
*非婚出産、コミュニティ子育てへの参画の話をすると、「 面白い!」って言ってくれる子もいる一方、「 そのママはなんか事情がある?」「 外国の人で日本語のサポートが必要?」 という想像をされることもある。むしろ、おもしろいし、 豊かな経験になるよね、(子どもにとっても、ママにとっても、 ほかに関わる人にとっても) ということを発信していきたいのかも?私?
・アメリカでは子どもに色々教えるときの絵本のチョイスが多い。 離婚、再婚、きょうだいがうまれる、LGBTQの子とであう:
日本でも、いろんなルーツの子がいるという絵本はある一方で、 いろんな葛藤が合ってそのエピソード選ぶとステレオタイプになら ん?という議論は終わりがない気はしている
◆マイノリティ内での連帯
・マイノリティ内での分断の理由は、 意外とお互いのことを知らないから!!確かに!! お互いのことを知って、 共通の敵は異性愛主義と性別二元論だと思いなおさないと連携しにくい。
→うんうん、と思いつつ、 性別二元論を信じてる人はどう巻き込んでいけば? という気もするけど、 そこはもう感覚ベースでだめだったらむずかしいの、、かなぁ。
ムスリム友だちは、 自分のセクシュアリティ問い直すこととかは面白がって聞いてくれ たなぁ。
女同士の対立とかも、結婚・離婚・出産・ 子育ての経験の有無で分けるんじゃなくて、 子どもは自分の血縁かどうか関わらず社会のひかりだとか、 そういう共通認識があればいい気はする。
なんとなく、 自分で経験してないと引け目感じることもあるけど。。それも社会的なことかもしれん。。自分だけのせいじゃなく。
ワーママのイベントにオンラインで参加して、 ワーママたいへんだな…と共感できたのとかは、いい経験だった。
自分と違う立場から見るのって難しいけど、 オンラインのおかげでひっそり?体験しやすくなってるかも。
・そもそも連帯は必要?
とてもクリティカルな問い!かっこいい!
→三部さん:必要に応じて必要なのでは。運動するなら必要。 確かに。
外国ルーツの子のこととか、職場環境の改善とかも、 運動するなら必要、なんだろうな。
・行政の力が大きい、と、地方に住んでいると思う。 やらなきゃいけない感がでる。
大分と神奈川でもたしかに外国ルーツの子の支援ぜんぜんちがう。 。大分詳しくないけど。。
研修会やるとかから始められるし、 パートナーシップ制度あると波及効果大きい。
福岡は?パートナーシップ制度ある。
福岡市は2018年4月から。戸籍上の異性愛カップルも使える。 (トランスなど)
福岡市と熊本市は同性パートナーシップ証明制度の相互認証で合意 、全国初。(2019年10月)
制度がそれぞれの自治体で違うからいまはいっこいっこやるしかな いのだろうけど、そこから広がっていくのは楽しみ。
(〇神奈川も相互乗り入れあり。横須賀市、鎌倉市、逗子市、 葉山町の3市1町。
〇ちなみに一番最初の渋谷は2015年。 2020年に予定されていたオリンピックが後押しになったのでは 、説。 そういう意味ではオリンピックに名前上げたのはよかったのかな。 。多言語支援とかも含め。)
・植民地支配も含め、支配構造の基本は、 社会にマジョリティとマイノリティがあって、 マイノリティを団結させない。ほんとそうだ。。だから、 構造に気づいて、 マイノリティができるだけ団結できるといいのかなぁ。 社内のことだって、弱い者同士が状況共有することが大事かも。
ある程度折り合って、ゆる~く連帯。完璧な解決より、 スモールステップ。 ほんとは慣習的マジョリティが問い直される機会が面白くて大事なんだと思うが。制度だって普遍的でマジョリティも活用しうる。
◆びっくり医療現場
・まわりにLGBTQ+がいないと思っている比率は、 一般の人より医療現場のほうが高い!?他の社会に生きていない・ ・?病院はカミングアウトしにくい。(意外だった。 インターセックスとか、いろんな性があることを知る、 触れる機会は多そうなのに。 患者さんの問題で自分のテーマじゃないのかもしれない)
◆ジェントリフィケーションがコミュニティを弱めてしまったin アメリカ
トロントのジェントリフィケーションによるLGBTコミュニティ 、バーへの影響は?
(東京でなったら神奈川がさかえうるのか? 東京の物価あがったからといって郊外がもりあがる、のか?)
◆研究の傾向と還元
・海外はカップルの比較検討など統計もあるが、 日本はカップル研究が少ない。(海外って広!! カップル単位だけじゃなくてゆるいコミュニティの中の個々人についてもぜひ…)
・研究の還元:研究の成果をリサーチマップにあげる、 かわいい冊子にして協力者に送る。研究発表会とかもいいかも。 自治体と組むと発信しやすい、なるほど~
◆フェミニズムの3つの波おさらい
第1波
1789年フランス革命「人間と市民の権利の宣言」
第2波
WW2の後1949年 シモーヌ・ド・ボーヴォワール『第二の性』「 人は女に生まれるのではない、女になるのだ」
→ 女性の社会的文化的制約からの解放
第3波
1980年代~女性という概念の枠をとりはらい、 多様性を大切に新たな連帯を求める、自らの選択、意思。
◆参考書籍
『養子縁組の社会学 <日本人>にとって<血縁>とは何か』野辺陽子: 子どもの養子は少ないが大人どうしの養子は養子大国! 制度利用的な感じ。
もっと面白いファミリーがどんどんたのしめますように!
シンプルに、赤ちゃんにもっと触れてみたいし、 ワンオペじゃない子育てで社会に余白ができたら平和になると思うし。
ふつう?の枠から自由にあればいいんじゃないでしょうかっ
ということだな、私の今の気持ち。