Just Living Diversity

マニラでのソーシャルワークとの出会い記録から、日本のソーシャルワーク×多文化/法的支援、インドで暮らし、働き、旅するカラフルさ、インド&野草ごはん、身体を解すこと、レジリエンス/回復についての試行錯誤を記録したく。 私もあなたも、ゆるく受けいれて生きていけるといいなと祈りながら。

母国で中学を卒業しないまま、16歳で来日し、 高校へ進学したいという外国にルーツのある親子がいたら?

 
★母国で中学を卒業しないまま、16歳で来日し、 高校へ進学したいという外国にルーツのある親子がいたら?


Q&Aを自分の中で確認してみる。
(状況によって色々なので、 実際に相談対応される場合はご自身で教育委員会や相談窓口などに ご確認くださいm(_ _)m )

 

★母国で中学を卒業しないまま、16歳で来日し、 高校へ進学したいという外国にルーツのある親子がいたら?


◆まず確認すること
・来日はいつごろ、どんな背景があって?
・本人の年齢、生年月日→正確な年齢の確認
・住んでいるところ→夜間中学に通えるかの確認
・希望の進学先(情報がないと思い浮かばないかもしれないが)
・母国の教育制度(中学まで、8年制なのか、9年制なのかなど) →文科省世界の学校体系なども参考
・母国で中学相当の期間(9年間) を修了あるいは卒業しているかの再確認→ 9年修了していて証明書があれば日本で高校入試を受けることがで きる

 

◆取りうる選択肢、伝えるべき情報など
◎海外で9年の課程を修了しないまま来日し、 学齢を超えている場合、高校受験に臨むために「中卒資格」が必要
◎選択肢1:夜間中学の案内( 神奈川県は2020年4月時点では横浜市川崎市に設置。 相模原も設置に向けて動いている様子。あるいは東京。 地域外在住の方を受け入れているかなどは要確認)


◎選択肢2:文部科学省の通知やQ&Aを根拠に、 教育委員会に問い合わせてみる。 
「学齢を超えた子どもの中学入学は前例がない。 どこかで日本語を勉強して中卒認定試験を受けるしか…」
と言われることもあるが、根拠をもって問いかけてみることで、 市教委としてOKの答えがもらえたり、 校長裁量でOKになりうると言ってもらえることもある。根拠と、 他地域でもいいので事例を言ってみることで、 道が開けることがある。


*前例ができるのが怖いと思われるケースも… あくまでも個々の事情に応じて検討、いう流れが効くこともある。

→子どもを呼び寄せたい理由・ 背景をヒアリングしておくことが大切。
あるいは、母国で9年修了してから来日することができないか?

 

文科省ホームページ「就学事務Q&A」の「13. 外国人の子等の就学に関する手続について」
https://www.mext.go.jp/a_menu/ shotou/shugaku/detail/1422256. htm
「...(略)そのほか、学齢を経過した外国人への配慮として、 外国又は我が国において様々な事情から義務教育を修了しないまま 学齢を経過した者については、各教育委員会の判断により、 本人の学習歴や希望等を踏まえつつ、 学校の収容能力や他の学齢生徒との関係等必要な配慮をした上で、 公立の中学校での受け入れが可能です。また、 夜間中学を設置している自治体においては、 夜間中学への入学が可能であることを案内することが適当です」

 

*同様の内容の通知
平成31年3月(2019年)文科省→各都道府県知事、 教育委員会教育長宛
「外国人の子供の就学の促進及び就学状況の把握等について( 通知)」https://www.mext.go.jp/a_ menu/shotou/clarinet/004/ 1415154.htm

 

◎選択肢3 インターナショナルスクール
→学校によってその後の進学先が狭められうる( 日本の大学で希望の進学先が日本の高校卒業等を要件にしている場 合など)リスクも考えて決める必要

 

◎高校進学についてのガイドブック(多言語)
各県で発行されているものがあれば提供