Just Living Diversity

マニラでのソーシャルワークとの出会い記録から、日本のソーシャルワーク×多文化/法的支援、インドで暮らし、働き、旅するカラフルさ、インド&野草ごはん、身体を解すこと、レジリエンス/回復についての試行錯誤を記録したく。 私もあなたも、ゆるく受けいれて生きていけるといいなと祈りながら。

「多文化共生」をぐさりと指す論文 構造にからめとられないで自分で考えられるように。

「多文化共生」をぐさりと指す論文 構造にからめとられないで自分で考えられるように。

多文化共生は葛藤だ、と思うけど、
と同時に、危ない大義名分でもある、のかもしれない。
この構造の中にからめとられてはいけないと思うのだ。。。

 

井上, 徹; 倉田, 良樹  一橋社会科学, 12, 2020.3
移民政策なき外国人労働者政策を擁護する知識人たち (1) : 多文化共生社会論
http://hermes-ir.lib.hit-u.ac. jp/rs/bitstream/10086/31041/3/ shakaikg0120200010.pdf
移民政策なき外国人労働者政策を擁護する知識人たち(2): やさしい日本語・日本語学校
http://hermes-ir.lib.hit-u.ac. jp/rs/bitstream/10086/31042/3/ shakaikg0120300010.pdf


●山脇さん、「 出入国管理政策と多文化共生政策が外国人受け入れの両輪だ」 と日経新聞2019年3月14日にかいている。。。

んーでも何が問題か言い表せる?

適法に居ることは大事ではあるけど

そうできるための仕組みを担保してないのが問題。

 

● 高校進学などを通して社会階層の上昇を達成した少数者の事例は、 いずれも多文化共生というよりは日本社会への同化を通して達成さ れている→能勢氏の研究
・ブラジル人集住地区の多文化共生プランの問題点
① 排除と貧困の苦境にある日系人はケースワーク的な伴走支援が必要 だが縦割り行政のためにできていない
( 多文化共生政策といいつつ現実には生活困窮者支援事業と同じ事態 )
NPOは行政の下請けになっておりNPO職員の高度な専門性を考 慮しない低賃金で雇われている😭
③多文化共生政策の当事者の間に、正規の自治体職員→ 非正規雇用NPO職員→失業や困窮状態の外国人、 という三層からなる社会構造的な上下関係ができている。😂
④多文化共生政策の末端を担うNPOに対して、 経営的な自立を迫る言説があり、 多文化共生政策が市場に委ねられてしまう危うさがある。( 多文化共生という名を借りた貧困ビジネスが展開されかねない)😅( p33)


*ん~~!心が痛くなる~!④ はソーシャルビジネス全般にあるリスクだと思う。 N女の本読んだときも、 このあたりのことずっと引っかかってはいるけど。 

市場に乗ること=ダメ、

ではない気がする。

価格に応じた品質を意識する必要?

 

やはり、 構造からぬけるにあたって、

ナリワイ的なこと(やFIREと?)キーワードにはなる気がする。


●多文化共生政策の内容:2018年12月に政府が策定した「 外国人材の受け入れ・共生のための総合的対応策」の柱:

① 外国人への多言語および「やさしい日本語」による情報提供、

② 学校で学ぶ外国人児童に対する日本語指導、

医療通訳体制の整備、

④ 住居の確保と地域社会における日本人住民と外国人住民による共生 社会づくり、

⑤ 多文化共生社会づくりのための基本法の制定と担当組織の設置


●どうしてドイツでの、公的な言語教育保障のゴールが、 CALP獲得まであるか?(p.62)
CALPが移民の高等教育やホワイトカラー労働市場への社会参画 に必要不可欠だからである。
日本では外国人の日本語能力を初級にとどめることで移民政策なき 外国人労働者政策を成功させる(p.32)


・日本 

初級をめざす。 

60時間で、先生は資格を問われない。
文化庁2015の生活上に必要な30項目。
・ドイツ 

中級を目指す 

600時間で、有資格者が教える。
日本も日本語教師を公的資格化しますが、、
社会福祉士とかと似てるのかも??

待遇どうなる?
ましにはなるのかな。。

 

●『 多文化共生とはグローバル化が進み外国人が増大する中で国民国家 の安定と成長を求めて廉価な労働力を確保するための、 多様性を大義名分にしながら、 国籍による差別を前提とした植民地イデオロギーだと考えるように なりました。』・・・移民政策、留学生政策、 日本語教育のアカデミズムでの世界では主要メンバー間で互いの言 説を公の場では批判しない、 という暗黙のルールが事実上成立している・・・< やさしい日本語> の研究を理由の一つとして日本語教育学会が庵功雅に日本語教育奨 励賞を授与した。(p.63)

 

●知識人の責任(p.60)
知識人の責任について、言語学者であるノーム・ チョムスキーはこう述べている
知識人は、政府の嘘を暴き、その行動を、 原因と動機および隠された意図に沿って分析すべき立場にある。 少なくとも西側諸国では、知識人は政治的自由権、 情報へのアクセス権、 および表現の自由などの権利が行使できるのだ。 その特権を享受している以上、 知識人の責任はマクドゥナルドが人々の責任と呼ぶものよりもはる かに重いというべきだ
チョムスキー読みたくなった。

 

*ん~外国人市民/ 県民会議の人がバイリンガリズムが大切と言ったりするが、 どのレベルのバイリンガリズムを指しているのだろうか。 やっぱりCALPかな。

巻き込まれていない、か?

 

問題提起はすごく共感した。

で、 筆者はどういうアクションをしているのだろう?
私ができることは何なんだろう? 初級から中級に上がるところの支援?N3からN2?
私の友人たちはどうやってそこを超えてきた?? 英語でできる仕事をしながら、だんだん鍛えている気がする。

私の得意なのはN1の人のビジネス会話ブラッシュアップだけど。


多元的にいきたいと思った。
まとまってないけどひとまず備忘録でした。