Just Living Diversity

マニラでのソーシャルワークとの出会い記録から、日本のソーシャルワーク×多文化/法的支援、インドで暮らし、働き、旅するカラフルさ、インド&野草ごはん、身体を解すこと、レジリエンス/回復についての試行錯誤を記録したく。 私もあなたも、ゆるく受けいれて生きていけるといいなと祈りながら。

【イスラームの日常世界】読書メモ。性弱説に共感…

イスラームの日常世界】読書メモ。性弱説に共感…

 

片桐もとこさん。

旅の中、支笏湖ユースホステルで読んだ。
片桐さん会ってみたい。
メモメモ。かなり粗いが。

 

◆P18
"Western civilization is different from Christian civilization.
In a modern society it's really different. Islam civilization is very different from Western civilization but it is similar to Christian civilization."

"キリスト教は、イスラーム最盛期であった頃、神において人間が圧迫されるという悲惨な経験を持った。"

(どゆこと?)🤔

"この苦い経験から脱皮する…
近代西欧は、神よりも人間の権利を追及すべし!と
本来のキリスト教から乖離する方向に進んできた。
神の名のもとに再び人間が苦しめられることのないよう、
政教分離は近代西欧のテーゼとなった。
人権は何にもまして優先するものとされた。
そうした人間優先の考え方とともに発達したのが近代科学。"

"もともとイスラム科学を身の上としているが、イスラム科学がすべてのものを一つに統合しようとするのに対し、
近代科学は、ものや心を分析し細分化する方法に進んだ。"

 

イスラムキリスト教は似てるのに…
イスラムは神の名において人間を圧迫していることがあるだろうか?🤔
原理主義者の間ではあるかもしれない?
キリスト教の場合は権力者がそれを利用してしまったとおもうけど、
イスラムの具合はどうなんだろう。
やはり権力者が利用してしまってるかな。


◆P22
"日本ではギリシャ的世界と同様、
もともと神と人間が区別されていない
そこでは人間が生まれながらにして善であるという人間性善説が取られることが多い。
人間と神がかなり重なり合っている。
人間ひとり一人の中に神がいる…というような考え方になってくる。
→人に対して忠誠を尽くす考え方が出てきやすい
人と人との関係は契約ではなく、
神様によって結ばれ社会が動いている。"

 

"イスラムでは神と人の領域は区別され、
神を中心に社会が動く。
人間は本来弱い存在であるということを認め、
人間と人間の約束は神の意志があれば履行されるとする。
性弱説。"

 

"近代の西洋社会は、
人間の領域と神の領域が透過膜になっていて、
人間界の契約が強い性強説"

 

"イスラームでは、結婚の時にお互いを永遠に愛しますなどと本人たちに誓わせたりしない。
人間同士の約束事で大事なことは契約に持ち込み、緊張関係ができるが、
そうでないものは神の意志あらばとゆったりした関係になる"

 

この感覚は好きだなぁ。
人間は弱いよね、という。
永遠誓えないってほんと思うもん。
弱いから、そんなに大事じゃないことはゆったりインシャアッラーなのは、まだ馴染みきれていないけど…🤣


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◆土井さんいわく…
"日本人は自然に甘い、
自然を保護することを知らない人間同士の関係で言えば、
子どもや学生が限界を持った一個の人間として、対等であるはずの、親や教師に対し何とかしてくれるだろう許されるだろうと楽観的に甘える傾向が見られる。
自然と人間の関係も同様で、
ある種の距離を置いて自然を愛し尊敬するのではなく、
自然の力を過信し、甘えの対象とし、
その結果破壊してしまっている。"

"元来自然との調和が伝統的思想の中にあったが、
明治以降の強い西洋志向の上に日本文化に内在する甘えの構造が加わって、
結果的に自然破壊に拍車をかけている。"

Hmmm🤔そうなのかな
自然に甘えている、かぁ…
農耕してても?
自然に甘えてるというより、
畏怖してると思ってたかなぁ、わたしは。


◆祈りとは何か
"日本の中の祈りは実体がない。"😂
"成功するよう祈っているよ,などと言うけれど,
お願い事を叶えて欲しいということだけ。
感謝の祈りをする人が少ない
赤毛のアンは空を見上げて、
ただお祈りを心に感じると言うが、
日本でそんなにお祈りする小さな女の子は見られない。
祈りは人間と神の間の内面的な交流。


◆ふたつの祈り…サラートとルアー
サラートは、礼拝。
ウルドゥー語では、ナマーズ。
ルアーはムスリムの義務ではない。
サラートは神に感謝し対峙すること。
ルアーが頼み事。
手のひらを上にして空から降ってくるものを受け止めるようなポーズで祈りをする。
天からの祝福を手で受け止める😇🙌"

 

"イスラームでは結婚に限らず、
商業取引など日常生活のいろんなところに社会契約の思想が持ち込まれ実践されている。
近代のヨーロッパにおけるロックやポップスの社会契約が出てくる、はるか前のことである"😳

 

ムスリムが断食をする目的
"飢えを体験することによって、
食べ物とそれを与えてくれた神への感謝を新たにし、
神を思うこと。
食べることのできない者の苦しみを知るためでもある。
したがって神への思いを示す礼拝…断食をやり通したあとの礼拝は、とても重要だと言う"

 

◆"イスラムは都心の宗教である。
かつて西洋の学者はイスラムが砂漠の宗教だといい、日本人もそれをそうだと思い込んだ。
世界最古の都市文明の発祥地である中東に生まれたイスラム
その生誕から生い立ちにおいて、
既に都市的なるものであった。
ムスリムは動きの激しい人達であった"

 

たしかに!ベドウィンとか😳

 

◆"体にも権利がある。
あなたの体もあなたに対して権利を持っている。"

 

◆現在だけが大切だ
時間の概念も非常に流動的。
Waqtという言葉をよく使う.( Hindiにもある!)
適切な時間というものが、
何に対してもあるという意味。
昨日ありがとうございました、
と日本人は言うが、
もう昨日は昨日で時間が流れている。
蒸し返すことがない。

 

◆ストックよりもフロー
ストックすることに対する挑戦。
アブダビ銀行はイスラム銀行ではないが、
預金者のうち75%は利子を受け取らない。
ザカート(喜捨)に回してくれと頼まれることがある。
でも利子を放棄すると言っておきながら、
後でやっぱり欲しいという人もいるので、
書き物にしとっておく。😂
イスラム的に生活したいと願いながらなかなかそうはいかない…
欲も突っ張ってくる…
ムスリムたちの現場。
人間らしさがある💕

 

◆ラーハ
"一番大切なものは安息と言われるラーハ
ラーハをもつために!労働する。
労働したから休む、疲れたから休む、という受動的なニュアンスではなく、
積極的に休む!!!
ゆとろぎ…
瞑想もラーハ。
祈りと眠り
神に祈りを捧げることも、ラーハ。
疲れたから祈りの時間だ。
休憩を兼ねて祈り人とおしゃべりすることも、ラーハ。"

 

シャバーサナのために、それまでの動きするヨガとも似てるかも。
ふむ、休みのための労働、と思うと、
休みがメインになったらどうなるんやろう。
休みのために頑張ると思うとMな気もする?
労働に対して消極的?
でも休みに対して消極的になるのもやだしなぁ。
労働は労働でそれ自体を楽しめるといいなぁとは思うかなぁ、
休みは休みで愛おしく。


●ひろがる関心…💕
イードの『オリエンタリズム』気になった。読んでみたい。