Just Living Diversity

マニラでのソーシャルワークとの出会い記録から、日本のソーシャルワーク×多文化/法的支援、インドで暮らし、働き、旅するカラフルさ、インド&野草ごはん、身体を解すこと、レジリエンス/回復についての試行錯誤を記録したく。 私もあなたも、ゆるく受けいれて生きていけるといいなと祈りながら。

現地JICA

そういえば先月JICAに行っていました

1.いってみた理由
 ・せっかくフィリピンまで来たので他のNGOも見学してみたいなーとおもったので
 ・現地JICAで働いている人がどんなことを考えているのか知りたかったので

2.きいてみたこと
 (A)JICAのプロジェクトのいくつかについて詳細をきく&紹介してもらう
  
鄯パタヤスでの医療サービスと現地民の収入増
Community Care Centerをつくって自助グループのような営みをしている。
日本の担当NGOはican。家を建てることもしている。コーポラティブ(生協みたいなの)をつくって、地域に根差したビジネスをしている。

  鄱マニラでの薬物依存回復プロジェクト
日本の担当NGOはアパリ。12ステップをつかった自助グループをやっている。フィリピンのFamily Wellness Centerていう民間の会社と協力してやっている。
(*フィリピンでも12ステップをつかった自助グループがあるってことにびっくりした。欧米の文化をいち早く吸収するところが反映されているのか?でも日本のNGOから入ったんかな。サポートしてるの日本のNGOやし。ちなみに映画とかも日本より全然入ってくるの早いらしい。英語のままでいいから笑。薬物使っている人はほんとうに多そうだとこっちにきて感じる。依存してるわけではないけどやったことあるっていうひとはかなり近くにもいるし汗 けど普通に(?)生活してるし良い人だ。。そんなに遠いものじゃないって日本でも知ってるつもりだったけど。。 一瞬なにがふつうかわからなくなる危うさみたいなのがある気がする)
見学に行くためにいまアポ取り中です。
きいてみたいことは

  • どうやって12ステップの手法を取り入れることになったのか
  • 運営資金はどこからはいってくるのか
  • 組織の課題はなにか
  • 自助グループのミーティングをみてみたい。何を語っているのか。日本のグループと違いはあるか
  • キリスト教の影響はあるか
  • ほかにききたいことあったらついでにきくので教えてください。

参考URL:http://www.malaya.com.ph/may28/livi2.htm

  鄴耳が聞こえない子どもたちの教育プロジェクト
日本の担当NGOは旭川にあるJapan ear foster Parents association
フィリピンの私立学校でプロジェクトをしている。
特徴は、①発声のトレーニングをしてること②耳の聞こえる子もMIXな学校であること。聞こえない子どもたちに、音声じゃないコミュニケーション方法を教えることが多いらしいけど、それだと発達の余地があるのどが発達しないらしい。だからここでは声をだすトレーニングもしてるらしい。
(*耳が聞こえる子も一緒なのがおもしろいと思う。日本の私立学校じゃなかなかないような気がする。聞こえようが聞こえまいがそういうのを超えてどうやってお互いに意思疎通していくかって、聞こえる子にとっても聞こえない子にとっても良いトレーニングになると思う。学校終わって、社会にでたらそこにいる人は両方混ざってるし。)
ここはアパリ行った後に行ってみようかと。でももうアポとろうかな。。
きいてみたいこと

  • とにかく授業の様子がみてみたい

 子どもたちがお互いにどうやってコミュニケーション取ってるのか

  • 資金調達方法
  • 学校卒業した後の進路がどんなふうなのか
  • 将来どんな仕事をしてるのか

(*こっちにきて、車いすの人もちょくちょくみかけるけど、日本よりちょっとアクロバティック?な印象を受けた。道ガタガタなとこも多いけど、うまいこと段差のぼるし笑 車いすのひともつかえるトイレは、モールにはだいたいあります。あと、目の見えない人がときどき道端でギターを弾いて、”Donation for blind”って書いた箱をおいてる。あとBlindって書いたマッサージ屋さんもときどき見かける。なんだかんだうまいこと食っていく方法を編み出しているのかも。他の生き方をしているひとももちろんいるだろうけど)

  鄽TESDAという就業支援プロジェクト
今はもうフィリピン政府がやってるらしい。無料で就業支援が受けられる。けっこう実践的な感じの内容。卒業したら必ず就職できるわけではなく、そこは本人次第。
  酈JICEについて
JICEは日本に研修に行く人のためのロジ面のサポートをしている。35歳以下の人が政府から派遣される。もっと、研修先決定とかマッチングをやってるのかと思ってた。


 (B)JICAで働いてる人の考えてることをきく
鄯フィリピン人のスタッフさん
観光の勉強を大学でした。最初は観光省で働いてて、フィリピンのきれいな部分を富裕層向けに見せるのが仕事だった。けどもっと貧しい地域に関わりたいと思ってJICAにうつった。
  鄱日本人のスタッフさん
【いままでの道筋】
初め環境省にいた。その時、環境省JICAを通じて来た研修生に会った。国を背負ってきてるアツい人にいっぱい会って、JICAいいなーと思った。あと、環境だけって分野が狭いなぁとおもって、もっと広い視野でみたいと思った。
【大変なこと】 
●その国の人のペースがあって、調整が大変。前にやったワークショップで、こんなのがあったらしい。

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「おふろにはいったら身体をどこからあらいますか?」「それはなんでですか?」
(ちなみに私は頭からで、上から流してくから。下から洗ったら上のを流した時にまた汚れついちゃうから)
もし、ある日専門家が来て、「心臓から遠いところから洗ったほうが健康にいい」と言われたらそれに従いますか?
案外いままでの習慣通りに洗って、変えようとは思わないんじゃないだろうか
開発の現場も同じです

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みたいなん。
たしかになー。良いって言われても、良いって分かっても、それが行動にうつるかどうかって必ずしも同じじゃないよね
●政府と地元民の狭間
基本的に、JICAは政府にニーズをきいてそのリクエストに基づいてプロジェクトを組む。政府的にGOサインがでてても、地元民の理解が得られないこともある。長期的に考えたら良いプロジェクトでも、短期的に地元民の生活をこまらせることもある。たとえば、イロイロ州で沿岸資源を守るプロジェクトをしたときに、漁民は貧しいので乱獲していて、サンゴ礁とか人間の生活を脅かしかねない事態になってた。で、違法乱獲を取り締まったんだけど、そしたら漁民が生活できない。解決策として、エビのすり身を売って収入にするっていうのをadditionalでつけて、住民の理解も得られるようにした。

【評価について】
JICAのプロジェクトでは4回評価がある。事前と、中間と、終わる時と、事後。評価にもコストがかかるので、やりすぎてもパフォーマンスがあがらん。結局、うまくいかん理由って結構個人的な理由が多いらしい。(*どこの組織もおなじやなーとおもった笑)たとえば、担当の人的にはいい評価でだしたいわけで、数的な評価は動かせないけど、質的な評価というか、言語の表現にすごくこだわることがある。そんで評価の最終報告出すのが超たいへんな時もある。

JICAの強み】
いろんなスキームを組み合わせてできること。
ざっくりわけると、①日本の草の根NGOが現地にきてプロジェクトやる(JICAがマネジメントを手伝ったり、NGOを選別したりする)と、②無償資金協力と、③円借款@お金貸して後で返してもらうやつがある。青年海外協力隊とか外国人が日本に来て研修するのとかもあって、研修プログラムもしっかりしたのをもってる。そういう風に総合的なリソースをもってて、組み合わせてプログラムをすすめていけるのがJICAの強み。
(*これおもしろいなーとおもった。人とか、技術?とかのマッチングをする業界って総合化に向かっていくと成果がだしやすいみたいなのきいたことあるけど、そういう点でJICAはうまいことやってるのかもしれん)

JICAのなんぎなところ】
JICAは独法なわけで、日本政府の意向が反映される。世銀とか国連とかなら、いわば国を超えてるので、各国のポリティカルなところを超えて意見が言える。
(*けどなんか、国際協力が政治に活用?されてるのっておもしろいなっておもう〜そんでそれをJICAの人自身も意識して、理想とのはざまで折り合いつけながらやっていくっていうのも魅力的だなと。INVICTUSも、政治の手段としてのスポーツ、みたいなかんじで面白かった〜)
ちなみに、事業仕分け第二弾で独法が対象になって、JICAももちろん対象だったわけですが、ODAとかも絡んで総合的にいらないとこをはぶかないと、JICAだけをみてやるとうまくいかんよ〜ってかんじらしい。あと、補正予算で急に増えるときとかあるらしい!汗 JICAはプロジェクトベースで動いてるので、補正予算で急に増えたら年度のこり3カ月で使い切らんとあかんくてこまるらしい。しかもそしたらちょとプロジェクトの規模をおっきくしたりして、その次また予算減らされたらプロジェクトふくらまされたのにまた予算減って足りんわみたいなかんじで、長期的に計画組まないとほんとにこまるみたいだ。
あとおもしろかったのが、予算の組み方みたいなのが民間とま逆なこと。
行政だと、入ったぶん使い切らねば!って感じだけど、民間だと繰り越して次のステップを考える。なんかうまく説明できんけど><

JICAのなかでのステップ】
初めOJTが半年ある。異動して3部署目くらいからは海外に出る人がおおい。
あとは忘れた←

【その他印象に残ったこと】
HIV対策のプロジェクトに携わってはったときに、なんというか、差別の気持ちが自分の中にあることを認めたうえで途上国に行って何ができるか
みたいなことを言ってはって、
ネガティブな気持ちはないとおもってても実はあるのかなとか
それをみとめることってどういうことなのかなとか
どうやって関わればいいのかなとか
ぬーん。と思った。