参加した講座の備忘録。
*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*
喪失を体験した子どもたちに寄り添う
公開講座 「子どものトラウマ」
招聘講師:シンシア・ホワイトさん (ハワイ在住)
米国キッズハートツーハワイ創設者・エグゼクティブディレクター
*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*
(introduction)
●主催者さんによる講師紹介の際に、「今日のお話をききながら、私たちの”宝物”にしていければと思います」とおっしゃっていて素敵だった
●スライド資料、紫のテーマカラーでおしゃれ。
●お話の前の自己紹介で、ご自身の体験も開示されていた
・児童養護施設、hostal careって呼ぶんやな
●ハワイの施設では、乗馬やウクレレなど楽しいアクティビティが充実
●Children know how they heal themselves.
●"Everything happns is right"
●Unconditional love heals everything
(トラウマとは?)
・人間の対処能力を超えた、命の危険を”認識する”ような経験から生じる破壊的な結果
・初期は症状が見られない
・防衛反応:身体と心が、ストレスに対処するために一緒にはたらく。感情の麻痺、出来事に関する会話や人を避ける、物事への興味がさがる→こういった症状は、その人の必要性に応じて残る
(トラウマと脳)
・脳は上半分と下半分に分けられる。上の脳は言語の獲得に関する。(前頭葉など)下の脳は感覚(?)系。
・DV家庭の子は、下の脳が発達しすぎる。原始的な記憶に残る。忘れているように見えるが、残っている。上の脳の発達が足りない→生活に支障。通常は前頭葉に残って言語化されるが、言語化できない。→プレイセラピーやアートセラピーが有効
(トラウマへの対処)
・起こった出来事が回想される
→「STOP!」と叫ぶことで考えるのをやめる。(心の中で叫ぶだけでもOK)
これを繰り返すと、だんだん回想が減る。被災地支援でも使われている方法。
・トラウマプレイ:子ども自身がヒーローになれるごっこ遊びなど
★トラウマ→人や環境の良い・悪いを見抜くのが難しくなる。一方で、周囲の意図は、また人を信頼していくことの大切さを強調しがち。
しかし!
大事なのは、「自分が、信用できないと思ったものを、信用しない」という自分自身の感覚を信頼することが大事。Trust "not to trust"
★周囲の人間は、話をすることを望みがち
⇔本人の中で言語化されていないので、ぴりぴりしてしまう。
まずは、大丈夫だよ、安全だよ、と伝えること。
(トラウマのあとのしんどさ)
・他者からの孤立
attachment problem 他者に固執する
・感情の抑制
・過度の警戒 hyper vigilance
・自己嫌悪
★自己肯定感が大切といわれるが、自己肯定感をもてない自分をせめては本末転倒。
自己肯定感がなくてもいい。その状態をまず認識することでじゅうぶん。
build on strength:サバイバーの中にある、なにがサバイブに繋がったのか?に目を向ける
・混沌とした(chaotic)エネルギーが発される
→周囲が、それ(サバイバーその人)をコントロールしたい気分に駆られてしまいがち
→しかし、「サバイバーその人」ではなく、「環境」を調整する
(グリーフとは)
・喪失は、変化である。
・喪失への反応が悲嘆
・悲嘆は自然で健全な反応であり、セラピーではなく、周りからの支援が必要
・人との関わり、つながりが一番の介入方法である。
:なんだか、耳が痛い。。気負いすぎずに関われているだろうか。関わりにしんどさを感じて、距離感を迷っていることもあったような。。聴かなければ、癒さなければ、とか傲慢なことを考えすぎたり。
・悲嘆はエネルギー。
大きいエネルギーは大きい筋肉を通して現れる。走ったり、ジャンプしたり、何かをたたいたり。そのエネルギーの方向を安全にととのえる。他人をたたくのではなく、サンドバックをたたくようにetc.
(子どもたちへの対処法)
・トラウマ→遊戯(プレイ)、アートセラピー、グループセラピー
・悲嘆→人とのつながり、ピアとの相互支援
●トラウマがあって、悲嘆が発生する
一般的に、大事だ、といわれて、しんどい人を、
よけいしんどくさせかねない言葉に対して、
アンチテーゼを出してるのが、なるほど、って感じて、よかったです。