Just Living Diversity

マニラでのソーシャルワークとの出会い記録から、日本のソーシャルワーク×多文化/法的支援、インドで暮らし、働き、旅するカラフルさ、インド&野草ごはん、身体を解すこと、レジリエンス/回復についての試行錯誤を記録したく。 私もあなたも、ゆるく受けいれて生きていけるといいなと祈りながら。

コピーノ

おかげさまで旅行から無事かえりました。
旅の話はまた記事をあらためるとして、
コピーノ(フィリピン人女性と韓国人男性の子)の
支援団体に今日いってきたので、
そのメモをさきにかきます。

JFCと状況がにてるとこ、ちがうとこ
団体の方針のちがい、事業のまわしかた
とかいろいろおもしろかったです:)


KOPINOめも
(*がついてるのは私の個人的つぶやき)

●コピーノ●

【コピーノとは】韓国人男性とフィリピン人女性の間に生まれた子ども

【コピーノの親】
フィリピン人女性×韓国人男性 1500組のカップル/1年

【コピーノや混血の韓国における状況】
韓国ではフィリピン人女性との結婚やコピーノに対して差別がある
フィリピンとかインドとか東南アジア系に対しては差別がある
欧米あたりとの結婚はそうでもない

【コピーノとその親inフィリピン】
・母親は働いてる人が多いみたい
・父親と母親はフィリピンで出会う。
 フィリピンのカラオケとか。昔ミンダナオで韓国の会社が建設工事をした際に韓国人がきて出会ったり。
(JFCの場合は日本で出会うケースがほとんど)
・フィリピンでは混血は好まれるからコピーノは差別されてない、らしい
 むしろうらやましがられるとか。
 リッチな外国人とのつながりはうらやまれる。この国の貧困をあらわしているというか。

*ここらへんJFCはどうなんだろうー。JFCが差別とたたかうマンガも読んだことある。。
 こないだJFCの子にきいてみたけどit's a difficult question的なこたえだった。。)
*日本でJFCってどうなんだろう。実際のところ、多くの人に認識されてないんじゃないかとおもうが。。
フィリピンでもそこまでメジャーじゃない感じもする。普通の人にJFCって言っても通じんし。

●コピーノ・チルドレン・アソシエーション概要●

【事業内容】
・コピーノの支援を主に教育面からアプローチしてる機関

【きているコピーノたち】
・登録されているコピーノチルドレンは40人。施設によく通ってる子は25人
・6歳〜18歳
・シェルターもある。30人くらい住んでる。

【他のコピーノ機関】
・他にコピーノ関連の機関もある。教会系が多い。
 ただ、コピーノを広告塔にしてお金をあつめてるかんじ
(・マリガヤのほかにJFC支援してるとこがあるかも聞かれた。ひとまずはDAWNとBaitisを紹介)

【スタッフ】
・フルタイムのボランティアがひとりいる。(ペイなし)
 韓国人の学生。(インターンみたいな感じで1年きてる)
・後の人はパートタイム
・ソーシャルワーカーひとりいる。ペイあり。でもパートタイム
(ほんとはフルタイムじゃないとあかんという説もある)
・代表のおっちゃんがマネジメントしてる。

【予算とか】
・アソシエーションの収入の半分はdonationで半分はおっちゃんが出してる。
 (ほかにビジネスをもってると安定感があるなぁとおもう)
・一か月あたりの運営費は70000ペソ=14万くらい。
 シェルターとかごはんのお金もふくめてるからけっこう安い

●コピーノ・チルドレン・アソシエーション活動内容●

【団体の方針と韓国の父親状況】
・ここの方針(?)はForget the father
 父親にたよらずに自立して生きるべしってかんじ。
・父親探しや養育費請求はしてない。父親を捜すと父親の、韓国にいる家族が崩壊するから
 それを避けてる
・父親もコピーノやフィリピーナ妻の存在を韓国の家族には隠してる
・まれに、秘密でお金を送ってくるケースもあるらしい でもやっぱ韓国の家族にはかくしてる。

【コピーノのお母さんを対象としたアクティビティ】
・"働かざる者食うべからず"的なセッション(?)
・コーポラティブ
 (コーポラティブの定義がよくわからんのやけどw でも多分興味ある分野なにおいがするからしらべてみる)

【教育と資金援助】
・幼稚園と小学校をprivateで運営してそれに必要なおかねはおっちゃんがだしてるっぽい
・高校はここではやってないので外部の高校へ。公立に行く場合はこれまたこのアソシエーションがお金をだしてる。
 私立の場合は寄付者がだしてる。
・いまのところ寄付者は3人いるらしい。
・大学からはひとりのコピーノにつきひとりの寄付者が学費を支援する
・コピーノがいい大学(フィリピン国立大=UP=University of the Philippines)とかに入れるように、
 頭のいい子にはUPの学生が1対1でついて集中的に勉強することもある
・シェルター
・土曜日に韓国語教室byフィリピン国立大学にきている韓国人留学生
 こどもたちの韓国語に対するモチベはあんまりたかくない(まぁ、父親のことはわすれろと言われているし。。)

【広報】
・インターネットやマスメディアやらで寄付してくれる人を募っている
・寄付してくれる人をみつけるのは簡単だよ(byおっちゃん)


●コピーノ・チルドレン・アソシエーションこれからの展望●

【レストラン】
・マカティ市あたりで韓国料理レストランをつくって、
 コーディネーターを(たぶん韓国人)おいて、フィリピン人のお母さんたちがそこで働いて、
 自立できるようにする。資本金はアソシエーションがだして、後でお母さんたちが返すかたち。
・50ペソでプルコギ売れるよ〜
(やすい…ボスとよく行く韓国料理やさん、石焼ビビンバ250ペソとかするし)

【こんにゃく輸出】
・こんにゃく粉をこっちで生産して韓国に輸出するというアイデアもあるらしい

*こういう自立したビジネスをつくろうとしてるところがさすがビジネスマンだな―という感じがする。
 Donationだけに頼るのではなくて自分たちでお金をまわせる仕組みをつくるのって 
 その組織に持続性をもたせるうえでも大事だなって改めて感じる
 支援組織とかそれをつくるひととかそれを動かす人ってある程度お金にも余裕をもつほうがいいなぁと
 こっちにきてよく感じる


●代表のおっちゃんとその言葉●

【おっちゃんのバックグラウンド、思想】
・おっちゃんは韓国人
・他にビジネスをしてる。モンテッソーリ教育のための教材をつくってる会社をやってる。
 その教材をコピーノの施設でも使ってる
(*モンテッソーリ教育、名前しかしらん…orz 参考資料とか知ってる人教えてください〜
 wikiみたらモンテッソーリ教育研究所が京都にもあるらしい!)
・奥さんはフィリピン人でこどもがふたりいる
・コピーノは韓国とフィリピンの架け橋になれる!
・フィリピン社会をかえたい

【社会的背景】
・韓国のフィリピン大使館はぜんぜんうごかん
・フィリピン政府もうごかん
・コピーノの問題は最近になって認識されてきた
・韓国も少子化やから20年くらいしたら労働力減ってくるし、
 そのときコピーノが韓国ではたらくときが来ると思う
出生率1.1やって。日本より若干ひくいし)
・韓国の法律では婚外子は国籍取得できない(日本も前までそうだった)
 なので韓国国籍を取るには帰化するしかない
・けど韓国は2重国籍OK。(日本はNG)
・韓国の離婚率40%w 熟年離婚が多いらしい。 もはや女性は家庭にしばられたくない。w
・子どもの結婚は親の役割なので子どもが結婚して自立してから両親が離婚する
・あくまでフィリピンをベースにしてここで自立して生きていけるような支援をしてる
・韓国の家族をこわしたくないっていうのがおおきい
(儒教とかキリスト教の影響よねーbyボス)
(*文化というものは漠然としていそうだけどでも確かに人の行動に影響を与えていて、
 興味深いとおもう。プロ倫的な(?)おもしろさ、なのかな)
・現地韓国人のネットワークがすごいです。フィリピンには20万人韓国人がいるらしい。日本人は2万くらい。
・"I'm happy with them(KOPINO)"
・母親よりコピーノへのアプローチ
 お母さんにお金あげたら、養育以外につかっちゃうから
 あと、お母さんの家族親戚がわんさか寄ってくる(←これはフィリピンではよくあることです)

 *フィリピン人おかあさんsの雇用に興味あったけど、
 こどもたちがどうやって働くところをつくっていくかっていうのも興味深い
 このアソシエーションはやっぱ教育に重点をおいてる。
 ”いい学校に入っていい仕事に就く”のは過去の神話、みたいなのもあるけど、
 けどいい仕事につくのに良い教育を受ける必要があるのも事実だ。。
 良い教育を受ける、よく学ぶ、というラインに立つまえにギャップがある状態は
 どうにかしたいと思う
 親の収入が子の学歴に影響しているのも事実だけど;
 高校無償化って結構いいんかも、と思った。
 ただ、大学の奨学金もっと充実すべきだと思う。
 企業ももっとそこに投資してもいいんじゃないかとも思う。
 
まとまりないけど、ひとまずメモということで。