Just Living Diversity

マニラでのソーシャルワークとの出会い記録から、日本のソーシャルワーク×多文化/法的支援、インドで暮らし、働き、旅するカラフルさ、インド&野草ごはん、身体を解すこと、レジリエンス/回復についての試行錯誤を記録したく。 私もあなたも、ゆるく受けいれて生きていけるといいなと祈りながら。

モンゴル遊牧生活中の思考回路〜しがみついちゃうけどまた手放す、それでよい

モンゴルに遊牧民生活修行に行ってきた。

なにか、自分を解放させられることを期待していた。
結局、相変わらず自分を縛っているのは自分で、どこにいようが、わたしはわたし。
というベースはありつつ、やはり環境によって地が出やすいとか、気づくこととかはある。

夜中、ウランバートルからマイクロバスで揺られること1時間、ゲルのあるキャンプ地に到着。
と、星の絨毯。
ミルキーウェイと流星。
これだけでも来てよかったと一瞬にして思うほど、溜息のでる。
ゲルに暖炉。パチパチと優しい火の弾ける音。芯のある柔らかな灯り。


f:id:jfc_maligaya:20180717154849j:image

目覚めてゲルの戸を開ければ、
一面に拡がる緑と青。
草原を歩くだけで、ローズマリーのような、シソ科の香りが漂う。
ふぅ〜


f:id:jfc_maligaya:20180717154941j:image

ここでヨガをすると身体にちゃんと呼吸が入る。

ひたすら馬に乗る。
慣れてきた、と、現地民に認定されたら(かれらの感覚ベース)一人で乗らせてもらえる。
私は最終日まで独り立ちお預け組だった。
途中、羨ましくなったり、いや、もう乗って走るだけでも楽しいから執着手放すべき?と思ったり、やっぱりひとりで乗りたい、私の何が駄目なんだ〜と思ってみたり。 
周りにうまく気を遣えてないと感じたり、
すごく自由に貪欲に子どものような(あるいはリアル子どもの)ふるまいを目の当たりにすると、これまた羨ましくなったり。

ひとりで乗れると、やはり楽しい!
私の馬ちゃんだ。
振り回されない。

 

去年の今ごろはかなり自分を追い立てて、追い詰めて、責めまくっていた。
モンゴルに行く直前の私も、ややそんなぶり返しがあった。
何かできる私、有能な私、役に立つ私、でなければいけない、という恐れ。
恐れを手放さなければ、幸せに生きていくことができない、という、強迫観念。
恐れがあっても、ただ、それを眺めて平安でいられるのに。

馬の上でさえ、余計な、忘れたいはずの諸々が思い浮かんだ。
ラダックの山がフラッシュバックしたから?
雪山と草原で違うのだけど。
手放すために浮かんだの?
当時付き合っていたひとのこと、未だに脳裏に再来してむかつく。
なんでもっとちゃんと愛して助けてくれなかったの?という(自己中かもしれない)怒りと悲しみと孤独。
誰もわかってくれないという感覚。
神様と自分しか分からないのだという説得に似たような諦め。
受け止められなかったのは結局自分なのだという嫌悪感。
そんな、ぐるぐる。

 

お金も仕事もパートナーシップも同じように思われた。
自分に訪れたものをありがたく味わい、循環していくものをあたたかに見送る。
与えられたお金を心地よく使う。過不足に囚われすぎずに。嬉しく使えるものへ使うことを意識する。
与えられた関係を心地よく味わう。他者や自己への否定より、美しい出会いが起きていることにフォーカスする。さらにしっくりが訪れるし、私がそれを受け止められることを信じる。

キャンプで自分たちでゲルを立てた日に雨が降って、夜中の雨漏りや早朝の冷えや、大変だったのだけど、
晴耕雨読だよなぁ。
雨が降ったら降ったなりの楽しみとお休みだよなぁ、、過ぎ去るのを待ちながら。
と、改めて思い出した。
つい、走らないと行けない気がする症候群。
なんか、やってみたかったことひとつ1つやってきて、7割くらいはやった気がするし、もう明日死んでもいいや、と時々思う。
ほんとなら、次々やりたいことでてくる気もするのだけど、まだ?また?疲れてるの?

 

恐ろしく眠かった。
ご飯のあと、馬のあと、馬の上でさえ(?!)
いままでの疲れの膿を溶かすような眠気

ゲルでみた夢は久しぶりに追い立てられる夢のオンパレードだった。
大学入試直前で勉強が1%しか終わってない夢とか、(一年以上ぶり?)
大学で体育の出席が足りなくて卒業が危うい夢とか(初)

似たように、というか、あるアジアの国で働いている人も旅の仲間で。
履歴書に書ききれないくらい数々の仕事をしたという。
不安はあるけど、今までずっとタイミングでなんとかなってきたし。
備えても、変化するときはするし。
そう、備えても考えても急に崩れ落ちたりするのだ。そして、それでも生きていける。
教えられたじゃない、インドで。


f:id:jfc_maligaya:20180717155108j:image

小さな丘の上の祠から夕日を眺めた。
冷えてて、背中をポンポンしてくれたのが癒やされた。 

 

しかし、東京、蒸し暑すぎる。
モンゴルでは都会のことを草原の傷と呼ぶらしい。傷だらけコンクリジャングルよ。
既に帰りたい。
モンゴルに?デリーに?どこに?
居場所は地球。それでいいわ。

期待してた解放とやら、癒やしとやらがあったのかは、速攻薬というより漢方的な感じか。
ヴィパッサナーの哲学を思いだした。
よく寝て、よく瞑想して、ヨガして、要らないものを捨てて、余白をもちませう。

シンプルに。
また、馬と駆けられますように。


f:id:jfc_maligaya:20180717155137j:image